現代ドイツがナチ時代の歴史と向き合う姿勢は、
日本でも高い関心を集めてきました。
その姿勢は、過去の反省だけでなく、自由と民主主義を尊重する社会を
築こうというドイツの現在と未来のための挑戦と強く結びついています。
この度、在独27年の歴史研究者であり教育者である岡裕人さんをお迎えして、ドイツの学校教育の現場や社会で、歴史から学ぶためにどんな取り組みが
行われているのか、お話をお聞きします。
「他者」への憎しみや排斥の空気が世界に広がるなか、
ドイツの「記憶の文化」から未来への希望を一緒に探してみませんか。
日時 2017年2月17日(金) 19:00~21:00
会場 学習院大学 北2号館(文学部棟) 10階 大会議室
東京都豊島区目白1-5-1
JR山手線「目白」駅より徒歩約5分 キャンパスマップ
登壇者
参加費 一般 1,000円 ※学生は無料
申し込み こちらからお申込みください
主催 ドイツ記憶の文化を考える会、NPO法人ホロコースト教育資料センター
問い合わせ先 NPO法人ホロコースト教育資料センター
岡 裕人 おか ひろと
一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。89年渡独し、コンスタンツ大学大学院歴史学科で博士号取得。ベルリンの壁崩壊を見聞し、以後変革するドイツで歴史研究と教育に携わってきた。現在フランクフルト日本人国際学校事務局長、在フランクフルト。著書に『忘却に抵抗するドイツ - 歴史教育から「記憶の文化」へ』(大月書店)、『シュテューリンゲン方伯領の農民戦争とその前史』(博士論文)、共著に『世界の歴史教育』(ゲオルク・エッカート研究所編)(以上2冊独語)等。
伊藤 白 いとう ましろ
学習院大学文学部ドイツ語圏文化学科准教授。著書に『トーマス・マンの女性像 自己像と他者イメージのあいだで』(彩流社)
石岡 史子 いしおか ふみこ
NPO法人ホロコースト教育資料センター代表。
チラシ
プレスリリース
関連図書
「ホロコーストの記憶」を歩く
過去をみつめ未来へ向かう旅ガイド
石岡史子・岡裕人著、子どもの未来社 発行
2016年6月 出版
開催の報告
60名を超える方々にご参加いただきました。①今のドイツがいかに歴史を大切にしているか、②そこに至るまでドイツがいかに苦しい道のりを歩んできたか、③"記憶の文化"とは? その意義は? など盛り沢山で時間が足りなくなってしまいました。また、『悼みの列島』著者・室田元美さんにもご参加いただき、日本にもある第二次世界大戦時の「記憶のカタチ」についても一言ご紹介いただくことができました。ぜひ第三弾をまたぜひ企画したいです。
アンケートより
「ドイツという国は歴史から目を背けない国という印象を持っていた。もちろんそれは事実であるが、苦悩の上での歴史認識だったということを学べたのが最も満足できた内容だった。」(10代)
「岡さん、伊藤さん、石岡さん、そして室田さんのお話+ヴァルザー・ブービス論争などの資料・・・重層的にいろいろ話を聞くことで"記憶の文化"というものを自分なりに豊かにとらえることができました。」(50代)
「素晴らしく内容の濃く深いお話になりました。子ども達にはできるだけいろいろな材料を与えて、それぞれが自分の意見を持って生きて行ってほしいと切に願っています。」(70代)
「ただ記憶をうけつぐだけではなく、どのように受け継ぐのかが論争になっていることを知りました。」(10代)
「写真も多くわかりやすいと思いました。年を重ねるごとに歴史を学ぶ意味を実感することも増え、子どもたちに学ぶ機会が増えるといいなと思います。」(40代)