「わたし」の問いを見つける
平和を探求する
ヨーロッパに旅したい!いつかアウシュヴィッツを訪ねてみたい。。。その日を迎えるために、ポーランドとドイツと繋がって、ホロコーストの歴史から現代の平和について考えてみませんか。世界がますます複雑に、密接に関わり合い、様々な課題に直面するなかで、今なお続く差別や暴力、紛争にどう向き合っていけば良いのでしょう。私たちはどのように、この共生の時代を歩んでいけばいいのでしょう。一人ひとりが自分自身の問いを見つけて、大学や学部の枠を越えて対話しながら、一緒に学び考えてみませんか。
ホロコーストの
歴史と記憶から
学び考える
ホロコーストとは、第二次世界大戦時のヨーロッパ全土で起きたユダヤ人迫害・虐殺(1933~1945年)。約600万人のユダヤ人が殺され、そのうち約150万人は子どもでした。他にも障害者や同性愛者、ロマの人々が犠牲となりました。そのうち、約110万人がアウシュヴィッツで殺されました。
この歴史は国や民族の違いを越えて、すべての人々に差別や偏見、憎しみの恐ろしさを警告している、として国連は、アウシュヴィッツが解放された1月27日を「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」に制定しました。また、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、ユネスコはホロコーストを教材とした教育活動を支援しています。
ヨーロッパピーススタディ
参加者特典
\特典①/
参加者限定の掲示板をオープンします。3日間の学びのふりかえりや、実際に旅ができるようになった時のための参考情報を載せます。参加者同士の交流にもぜひご活用ください。
\特典②/
オンライン歴史さんぽ~ベルリン編に無料ご招待!
※10/1(土)開催に変更しました
DAY 1 >
9/12(月)
1日目はワークショップから始めます。海外のゲスト講師と繋がる前に、主体的に学ぶための事前学習を行います。参加者一人ひとり、自分自身の「問い」を見つけてみよう。その後、ポーランドと繫いでアウシュヴィッツ博物館ガイドの中谷剛さんにインタビューをします。
中谷剛さん
1966年兵庫県神戸市生まれ。オシフィエンチム在住。1991年よりポーランドに居住し、1997年にポーランド国立アウシュヴィッツ博物館の公式通訳の資格を取得。同ミュージアムの日本語公式ガイドとしてこれまで20年以上に渡り来場者を案内する。通訳、翻訳家。著書に『ホロコーストを次世代に伝える アウシュヴィッツ・ミュージアムのガイドとして 』(岩波ブックレット)、『アウシュヴィッツ博物館案内 新訂増補版』(凱風社刊)。
※ポーランド南部のオシフィエンチムに位置するアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所跡。第二次世界大戦時の最大の虐殺の地でした。他にもポーランド人や障害者、同性愛者の人々が犠牲となりました。ここで20年以上にわたりガイドを続けているのが中谷剛さんです。博物館からのライブ中継ではなく、中谷剛さんのこれまでのガイド体験、いま思うことなどをじっくりとお聞きします。
DAY 2 >
9/13(火)
第二次世界大戦時のナチ体制に抵抗した人々の歴史を伝える記念館がドイツの首都ベルリンにあります。この記念館と繋いでセミナーを実施します。ここは、当時ドイツ陸軍最高司令部があった歴史の現場でもあります。1944年7月20日、ドイツ国防軍のクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐は、ヒトラー暗殺を試みましたが失敗に終わり、翌日未明、同志と共にこの場所で銃殺されました。当時、どのような人々が、どんな形で、なぜ、抵抗したのか、学び考えます。
DAY 3 >
9/15(木)
最終日は、ドイツ国際平和村の職員、宍倉妙子さんをゲストにお迎えします。平和村は、紛争地域で傷つき、自国では十分な治療を受けられない子どもたちをドイツに連れてきて治療し、治ったら母国へ帰す「援助飛行」という活動を行っている国際NGOです。1967年から50年以上にわたり、ボランティアや寄付金に支えられて続けています。
エアビック宍倉妙子さん
ドイツ在歴 17年。ドイツ国際平和村職員。日本の大学でドイツ語を専攻後、2004年渡独し、ドイツ国際平和村で1年間ボランティア活動。その後もドイツ国際平和村の活動に携わりながら、ドイツの大学でリハビリテーション教育学を専攻。現在、ドイツ国際平和村職員として、日本へ向けた広報活動を中心に従事。
これまでの
参加者の感想より
この3日間は予想以上に充実したものになりました。ホロコーストやナチスドイツについて、今まで知らなかった知識をたくさん得ることができただけでなく、歴史の見方や歴史を勉強する意味、平和についても深く考えさせられる良い機会になりました。同じような過ちを繰り返さぬために、次の時代を担う私たちに何ができるのか。今回のプログラムは、その行動を考える第一歩になったと思います。
この3日間、様々な問題に向き合い、考える機会をいただきました。自分が思いつかなかったことでも、他の参加者の方々の発言から気づかされる視点もあり、毎回一つのテーマから派生して様々な思索をめぐらすこととなりました。正直、自分なりの答えというのはまだ見つけられず、むしろどうして良いのかわからない思いが募るばかりですが、目を反らさずに考えることの重要性を改めて感じました。この3日間で見聞きしたことはきっと今後の私の考えや思いの基盤になると思います。
"問いをたてると意識的にその問題について考えるようになり、現地の方のお話を聞く際も主体的に思考していけたと思います。"
アウシュヴィッツやナチスについての歴史を知ることよりも、自分が何を知りたいのかという問いを重視して取り組んだのは新しい経験でした。自分だったらどのように行動するだろうかということについてよく考える機会になりました。
問いづくりやみなさんとの意見の出し合いを通して、濃い平和学習をできたように思います。同世代の方たちと、平和について話し合う機会がほとんどなかったので、皆さんがホロコーストや人種差別といった問題に対して、どのような思いを抱いているのかを知ることができて嬉しかったです。本を読んだり、レポートを書くことで、考えを吸収したり自信の考えを発信する機会は多いですが、自分の考えを聞いてもらい、さらに反応をもらうということは貴重なので、ゲストの方々に質問できたのは良い機会になったと思います。これからも平和について自分の考えを持ちつつ、本や映画を参照してみたいです。3日間ありがとうございました!
常に過去の問題、昔のこと、ではなくて今にも繋がっていることを痛感させされた3日間でした。過去のことは色々批判したり大きい事も言えるのに、いざ自分にも関わってくる話になるとあんまり強いことは言えないことにドキリとしました。
ファシリテーター&講師
NPO法人ホロコースト教育資料センター
代表 石岡史子
国内外の1,200以上の学校でホロコースト史を教材とした訪問授業を行う。アウシュヴィッツ博物館から借りた犠牲者の旅行かばんをめぐる実話『ハンナのかばん』の登場人物。ポプラ社から出ている日本語版は自ら翻訳(ポプラ社刊)し、世界40ヵ国で出版され、映画化される。カナダのヨーク大学より名誉博士号、米国ワシントン大学より特別功労賞が授与される。2016年と2022年に国連の場でNPO活動について発表。2015年より大学生や教職員向けのポーランド・ドイツ研修旅行を企画・引率する。『「ホロコーストの記憶」を歩く~過去をみつめ未来へ向かう旅ガイド』(子どもの未来社)共著。早稲田大学非常勤講師。