

劇団銅鑼「ハンナのかばん」公演
ポーランドのアウシュビッツ博物館から東京のホロコースト教育資料センターに届いた茶色いかばん。
かばんにはこう書かれていました。
ハンナ・ブレイディ
1931年5月16日生まれ
孤児
「ユダヤ人」という理由で殺された600万もの人々
そのうち150万人は小さな子どもたちでした。
そして、ハンナもまた・・・・
60年の年月をこえて日本に届いたメッセージ
ハンナからあなたに、今
ふたたび東京で再演! 日時 2017年12月26日(火) 15時&19時(開場は開演の30分前)
会場 北とぴあつつじホール (東京都北区王子1丁目11−1)
料金 チケット:全席4,500円(日時指定・当日指定席切替)
主催 劇団銅鑼・こども劇場いたばし・きたくこども劇場
お申し込み 劇団銅鑼 03−3937−1101(平日10時〜18時)
詳しくはこちらをご覧ください 2009年の初演から、全国177ヶ所で公演している劇団銅鑼のロングラン作品です
東京にふたたび


映画「ユダヤ人を救った動物園」を観て
上映の始まりから、楽しく嬉しい光景が流れていく。ポーランド・ワルシャワの動物園を、夫ヤンと経営するアントニーナは、朝いちばんに自転車で動物園中を走り回り、動物たちと挨拶を交わす。檻の中の動物たちも、生き生きと彼女に挨拶を返す。そこには、人間と動物のパラダイスを彷彿とさせる、優しさと美しさがあふれる。平和があり、幸せがあり、信頼が満ちている。見ている私も、自然に動物たちと合図を交わしている。その時には、観客のみんなが、きっと微笑んでいたに違いない。 ところが、すぐに場面は暗転する。ナチスの侵攻によって、動物園にも銃声が鳴り響き、動物たちが次々に倒されていくのだ。これほどむごい光景はない。 それから、ヤンとアントニーナ夫妻のナチスとの戦いが始まる。動物たちを助けることは困難になり、彼らの動物園は、養豚場と化す。その上、夫妻はゲットーで苦しむユダヤ人たちを救って、地下室にかくまう。豚の飼料としてトラックで運ぶ、ゲットーの残飯やゴミの下に、ユダヤ人を隠して動物園の自宅地下室に運んで(!)くるのだ。それは、人間とゴミを一緒にせざるを得ない、人間性を無視して